フィルムユーザーのやかましい記事

フィルムカメラについてぽつりぽつり。ミノルタ(X-700)をメインに使っています。撮影依頼お気軽に。日付写真になります。

ミノルタMFの終着点、X-700

 

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(画像上前期型、画像下後期型)

 

 

 

 1981年に発売したX-700。ミノルタ最後のMF一眼。中古価格も安く、1万円前後で購入することが出来る良心的なフィルムカメラ。また後期型(New X-700)は、1982年末に発売され1999年まで製造。尚、前期型、後期型の主な違いはAEロックがあるかないかの違いで、それ以外に違いはない。EVは-2~+2。第1回、ヨーロピアンカメラオブザイヤー受賞。
 

 

 

 

 

 プラスチックを多用し小型軽量な上、使いやすさと何より明るく見やすいアキュートマットを採用したファインダーはぜひデジタル一眼を使っている人に試してもらいたい。ファインダー視野率0.9倍というミノルタの努力の結晶を感じることが出来る。

 

 

 

 

 

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 「写ルンです」で撮影。従来の金属ゴリゴリ銀塩カメラと比べると比較的軽く、小柄な女性でも持ち運びしやすい。

 

 

 

 

 私がX-700を使っている理由は、裏蓋のデータバック、マルチファンクションバックがあるからというのが一番大きい。このどちらもが2099年まで日付表示があり、デート機能好きにはたまらないところがある。このどちらも、当時オプションで付けることができたため、個体数が少ない。また本体電池とは別にLR44電池を使用する。

 

 

 

 

〇X-700前期型

 

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 裏蓋。QUARTZ DATA BACK1。LR44電池2個使用。クォーツの文字通り日付を入れることが出来る。勿論オフにも出来る。(筆者の個体は幾分調子が悪く、すぐに日付機能がおかしくなる) 

 

 

 

-作例-

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晴天下/ISO200/SS500/F3.5

 

 

 こちらが前期型の写真。色はオレンジ。自分が撮った中で過去一番にピントが合っている1枚。

 

 

 

 

〇New X-700(後期型)

 

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 MULTI FUNCTION BACK。LR44電池4個を要するため、本体と合わせると6個の電池が必要となる。日付焼き付け以外にも指定時間感覚で指定コマ数の無人インターバル撮影なども可能。

 

 

 

-作例-

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曇天下/ISO200/SS125/F2

 

 

 

 後期型の写真。色はレッド。なぜ前期後期で色が違うのかは不明。データバックはオレンジ、マルチファンクションバックは赤という焼き付け仕様になっている。なお、マルチファンクションバックには焼付濃度が変更できる。

 

 

 

 

 

 このX-700。LR44(SR44)を使った電子制御カメラの為、電池を装填しないとシャッターが降りない。またシャッタースピード、露出をカメラが決めるMPS(ミノルタプログラムシステム)機能を搭載しているが、このご時世フィルム一眼を使っている人で、絞りとシャッタースピードをカメラに頼るPモードを多用する人は稀であるかと。筆者も多くは絞り優先Aモードか、内部に出てくる露出計を参考にマニュアルで撮るかの二択で活用している。また電子接点があるのでストロボをつける時にシンクロコードは必要ない。

 

 

 

 

 しかし使ってみての不満がある。ロゴがこれまでの小文字表記から大文字筆記体になった事はさておき、それはシャッタースピードが1/1000までしかないこと。同時期のNikon FM2(1982年3月発売)は1/4000。これでは明るい晴天化で絞りを開けきれない。秋晴れの晴天化で1/1000だと、ISO200でF4が適正露出として限界。開放で撮ることは稀であるが、せめて1/2000くらいは欲しかった。そしてストロボ同調速度も1/60と60年代に発売された一眼と同じスペック。FM2は、1/200もあるのに。

 

 

 

 

 シャッタースピードが1/1000しかないその理由はミノルタMFの伝統である横走布幕シャッター、別名フォーカルプレーンシャッターを採用したから。横長の画面に横走り。移動距離が長いため、高速シャッターだとストロボの光が追いつかなく、光が写真全体に届かないため、1/60が限界。構造上仕方ない部分ではあるが、60って。。ポートレートなどはギリギリ許容範囲ではあるが、子どもや動く被写体場合、限界が有る。当時の報道カメラがNikon一択と言われたのは、やはりストロボ同調速度が関係している。 他にもマニュアルで撮る際、設定したシャッタースピードがファインダーに表示されない(適正露出は表示される)、手ブレを警告するブザー音がありうるさい(消音モードも有り)などの不満もある。

 

 

 

 

 しかしX-700は、デート機能で2020年表記を超えることのできるミノルタ唯一のカメラ(Instagramで韓国人にAFのa-7が2099年までデート機能があると確認) 小型軽量で持ち運びしやすく、眩しいくらいの明るいファインダーで撮影が楽しくなる事、瞬間絞り込み測光があるため、Auto Rokkorなど過去のSRマウントもなどのレンズも開放+絞り優先で使えるなど、個人的に魅力的なカメラである。使用回数は決してまだ多くはないが、これから年齢を重ねてもゆったり撮影できるカメラとして重宝していく。

 

 

 

 

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3/20追加画像

 

MD 35~70mm F3.5 、New MD 50mm F1.7

 

スキャナーはGT-X830

 

 

 

EPSON スキャナー GT-X830 (フラットベッド/A4/6,400dpi)

EPSON スキャナー GT-X830 (フラットベッド/A4/6,400dpi)

 

 

 

X-700説明書pdf

http://www.kenko-tokina.co.jp/konicaminolta/support/manual/slr/nx700j0.pdf

 

 

検索で引っかからない2chのX-700スレッド。有益な情報もちらほら。

https://www.logsoku.com/r/2ch.sc/camera/1189092754/